AutoMemo(オートメモ)は、録音した音声を自動でテキスト化してくれるAIボイスレコーダー。テキスト化されることにより、検索して聴きたい場所を探し出せるのも便利な機能。
自動文字起こしができるボイスレコーダー
AutoMemo(オートメモ)は、自動で文字起こしをしてくれる機能を搭載したAIボイスレコーダー。録音した音声を自動でテキスト化し、アプリやメールで内容を確認することができます。手作業で文字起こしをする必要がなく、聴きたい場所を検索することもできるため、時間短縮に役立つ便利なツールです。
公式サイト → 文字になるボイスレコーダー「AutoMemo」
AutoMemo(オートメモ)の仕様
本体サイズ | 高さ:約130mm 幅:約41mm 厚さ:約12mm |
本体重量 | 約86g |
メモリ | 8GB |
電池容量 | 1,400mAh 充電接続は USB Type-C |
外部接続 | Wi-Fi:IEEE802.11b/g/n Bluetooth®:4.2 3極ステレオマイク端子 |
専用アプリの動作環境 | iOS 13.0以上 Android 6.0以上 |
本体に再生機能はなく、確認するには専用アプリが必要です。録音した音声はWi-Fiでクラウドに同期する仕組みになっています。Bluetoothはアプリ設定時に使用するもので、Bluetoothのイヤホンマイクには対応していない。
AutoMemo(オートメモ)の外観と機能
一般的なボイスレコーダーと違い、ボタンが少なくシンプルなデザイン。素材は光沢のあるプラスチックのようです。大きな丸ボタンは録音と停止、その下の小さな丸は録音中の音声に印をつけるブックマーク機能ボタン。
サイズ感は、iPhoneSE(第2世代)より少し小さい。
右側面に、電源ボタンとWi-Fi LEDインジケーター。Wi-Fiの接続状況や録音ファイルのアップロード状況に合わせて点灯します。
- 緑点灯:Wi-Fiと接続された状態です。
- 緑点滅:録音したファイルをアップロード中です。
- 赤点灯:アップロードしていないファイルが本体に残っています。
- 消灯:Wi-Fiに接続されていません。
背面と左側面には何もなし。メタル素材で、つなぎ目がない削り出し。
上部にマイク。
下部に、マイク端子、充電用端子、充電用LEDインジケーター。充電中は赤く点灯します。充電は付属の USB Type-C ケーブルを使うのが推奨方法ですが、手持ちの Type-C to Type-C ケーブルで試してみたところ充電できなかったです。スタンダードの Type-A to Type-C ケーブルでないと充電できない仕様なのかも。
※充電については「指定の充電ケーブルを使い、指定の方法で充電する。」と記載があります。
付属品は、USB Type-C ケーブル、スタートガイド、はじめにお読みください、ユーザー登録カード&ハードウェア保証書。※USB充電器は付属していない。
AutoMemo(オートメモ)の初期設定
AutoMemo(オートメモ)を使うには、専用アプリとの連携が必須。Android版とiOS版のアプリがあり、スタートガイドに記載されいているQRコードを読み込むとアプリストアに行けます。
アプリストアからインストールし起動、利用規約に同意して、GoogleかAppleのIDでログインする。
AutoMemo(オートメモ)のセットアップ画面になったら、電源を入れて充電をしている状態にする。順番は、USBを挿してから電源を入れても大丈夫だと思います。この時、スマホ側のBluetoothを有効にしておくこと。Bluetoothの操作は必要なく、オンになっていれば自動で接続してくれます。中心の円が動いているときはスキャン中、しばらく経過しても接続できないときは一時停止してしまうので、再スキャンから再開する。接続できた時は「見つかりました。」と表示されます。
次にWi-Fi設定画面となり、接続したいネットワーク名を選択し、パスワードを入力するとセットアップ完了。
セットアップが完了したので、この状態でも AutoMemo(オートメモ)を使うことができますが、初めて使うときはソフトウェアの更新をしておくこと。左上のハンバーガーメニューを開き、端末設定の端末一覧に表示されているのを選択。端末一覧の表示名は、初期設定で接続した日時になるようです。複数のAutoMemo(オートメモ)を使うときには名前の変更をしておくとわかりやすいかも。
最新のソフトウェアがあるときは、ソフトウェアの更新に緑色のビックリマークが付くようです。アップデートをタップするとアップデート中となります。アップデートは、電池残量が50%以上で充電中の時のみアップデートできるようです。
端末の表示名の変更は、この端末設定の名前から変更できます。あとパソコンでも作業をするならメール転送でメールアドレスを追加しておくこと。追加するとメールが届くので、メールに記載されているリンクを開いて承認すると、録音するたびにメールに転送されます。
文字起こしの認識精度
Wi-Fiですぐに同期してくれるので、短い音声であれば録音後にテキスト化した内容をすぐにアプリで確認できます。目安としては、録音時間の3分の1程度の時間が必要とのこと。文字をタップするとその場所から再生出来たり、ブックマークで印をつけておくこともできます。録音した音声の正確に文字起こしたもの(右側のテキスト)と比較してみます。
AIを使った自動テキスト化
専用アプリで、音声を文字に自動変換します。 高性能な音声認識技術を使っているので、高い精度で文字にできます。手作業での面倒な文字入力を減らすことができます。
テキスト化の精度は音声の録音環境により変わります。
本体を話者からできるだけ近く(1メートル以内)に置き、はっきり話すことでテキスト化の精度が上がります。
- 作業 ← 手作業(手が認識できてない)
- 制度 ← 精度(漢字違い)
- 畑 ← 話者(完全に違う)
- 起き ← 置き(漢字違い)
違うところはあるけれど、認識精度としては高い方だと思います。漢字の違いは正直しょうがないのかもしれません。この音声では「精度」という漢字が3回出てくるけど、違ったのは1回だけ。他の音声を認識させたときでも、専門用語や普段あまり使わない言葉などは違う言葉に変換されてしまったり、文字にならないこともあるようです。
テキスト化の精度は、話し方や録音環境により変わります。1人ではっきり話すと精度が高く、雑談のような会話の場合は低くなる。ビデオ会議などスピーカーを通した音声の場合はテキスト化できない場合があるとのこと。
スピーカーの性能にもよると思いますが、雑音があると認識率は低いような感じです。AutoMemo(オートメモ)の公式サイトに、録音状況による分かりやすいサンプルがあるので確認してみると良いです。
公式サイト → 文字になるボイスレコーダー「AutoMemo」
AutoMemo(オートメモ)の使い方
AutoMemo(オートメモ)の使い方で、知っておきたい機能などを解説します。※ここで使用しているのはAndroidアプリですが、iOSアプリでも違いはなさそうな感じです。またアプリのアップデート等で仕様変更になる可能性もあります。
録音した音声を開くと右上にメニューアイコンが表示されます。いろんな機能があるので知っておくと便利に使える。
※Android版アプリを使っているときに、メニューアイコンが表示されない不具合に遭遇。一度アプリをタスクキルしてから再起動すると表示されました。
タイトル編集で検索しやすくする
録音した音声にタイトルを付けると、一覧表示に太文字で表示されます。録音した音声が増えてくると検索でヒットする項目も増えるため、タイトルを付けておくと認識しやすくなる。検索は右上の虫眼鏡アイコンから、もしくは下にスワイプしても検索窓が表示されます。
削除したファイルの復元はできないので注意
録音した音声の削除方法は2つ。一覧表示から対象項目を左にスワイプして削除する、もしくはメニューを開いて削除から。一度削除した音声は復元できないので間違えないように。また、メール転送で送られてきたURLも無効となり聴くことができなくなります。テキストはメールに残るので、音声ファイルはダウンロードしておくと良いかも。
共有と再生機能
共有と再生機能は難しいことではないので簡単に説明します。共有の項目は、他のデバイスや他人とシェアしたいときに使う機能。テキスト化した文字とクラウドにアップロードされた音声を聴けるURLが添付されます。再生機能は、音声再生時に表示画面を自動で追ってくれるオートスクロールと、0.5倍速~2倍速まで6段階の変更ができる再生速度がある。
※アプリ内からデータを削除すると、音声を聴けるURLが無効になるのでシェアした時には注意。
ブックマークは後から追加と削除も可能
AutoMemo(オートメモ)本体の録音ボタンの下にあるブックマークボタンを押すと、テキスト化されたデータに印をつけることができます。この機能は、別のブックマークから15秒以内の位置には追加できない仕様のようです。マークのラインを長押しすると削除画面が表示されます。追加したいときは、追加したいところをタップしてからメニューのマーク追加から。長い音声でマークが多いときなどは、メニューのマーク一覧で表示すると認識しやすくなる。
テキスト化言語を後から変更
録音した音声データは、端末設定の言語設定で指定した言語でテキスト化します。一度テキスト化した音声データでも、後から違う言語に変更する機能も搭載している。メニューにあるテキスト化言語から選択した言語に再変換が可能です。言語指定をし忘れたときに便利な機能ですが、テキスト化できる時間を2重に消費してしまうため、忘れずに変更しておきたいところ。
聴きたいところを探せる検索機能
テキスト化した音声の検索方法は2つあります。音声一覧から検索すると、検索窓に入れた言葉が入っている音声だけが表示されるようになる。音声ファイルが増えてくるとヒットする項目が増えるため、タイトル編集をしておくと見つけやすくて便利。音声ファイル内の検索は、メニューにある検索から実行します。入力した言葉が複数あっても黄色いマーカーで表示され、認識しやすい。聴きたいところから再生できるため、検索機能は有効に使いたいところ。
後から音声をテキスト化する
端末設定の自動テキスト化をオフにしておくと、テキスト化できる残り時間を節約することもできます。メール転送を設定していた場合は、送られてくるのは音声リンクだけ。録音した音声をを開き「音声をテキスト化に変換」をタップすると確認画面が表示され、OKをタップで変換作業が開始する。音声一覧には日付と時間しか表示されないため、タイトル編集をしておくと良いかも。テキスト化したいデータを選別したいときに有効な方法です。
電池残量の確認方法
電池残量の確認方法は、電源が入っている状態で右側面にある電源ボタンを短押しすると、録音ボタンが電池残量に応じた光り方をします。1周全部光れば100%、半分しか光らなかったら電池残量は50%ということ。
AutoMemo(オートメモ)本体の初期化
本体の設定をすべてリセットし、工場出荷時の状態に戻す方法は以下の手順。
- 本体を十分に充電します。
- 本体の電源を切ります。
- 充電用USBケーブルが接続されている場合は、一旦抜きます。
- 本体の録音ボタンを押したままの状態で充電用USBケーブルを接続し、充電器とつなぎます。
- LEDが特定のパターンで一定時間点灯しはじめたら、一旦録音ボタンを放します。
- LEDが特定のパターンで点灯している状態で、もう一度録音ボタンを押します。本体の初期化がはじまります。しばらくの間、充電用USBケーブルから抜かないでください。
- LEDの点灯パターンが切り替わったあと、本体が再起動します。以上で本体の初期化は完了です。
AutoMemo(オートメモ)本体を初期化しても、録音したデータは消去されません。クラウドに保存される仕組みなので、アプリのアンインストールやスマホの機種変更をしたときでも、同じアカウントでログインすればデータは同期してくれます。
メール転送でパソコンでの作業もスムーズ
アプリを開いたときの左上ハンバーガーメニューからメール転送の設定ができます。メールアドレスを追加すると承認メールが届くので、記載されているURLにアクセスする。承認が完了すると、録音するたびにテキスト化されたデータと音声にアクセスするリンクがメールに届くようになります。複数のメールアドレスの登録が可能なので、複数人のチームで共有するのにも便利。
※アプリからデータを削除すると、音声データにはアクセスできなくなるので注意。
追加できる料金プラン
プラン管理から、毎月30時間利用可能なプレミアムプランと、10時間分を追加できる10時間チャージを購入できます。毎月1時間分のテキスト化は無料なので、一般的な使い方なら十分だと思う。たくさん使うならプレミアムプランに加入すればよいし、10時間チャージも毎月無料分の1時間を使ってからの消費となり、有効期限もないようです。モバイルデータ通信のように翌月の末までという制限もなく、なくなるまで使えるのはとても良心的な料金設定だと思う。
文字起こしアプリと比較
いくつかの文字起こしアプリと認識精度を比較してみました。テスト環境は、文字を音声にしてくれるかんたん!AITalkを使ってまったく同じ環境を構築して試しています。録音した音声の文字内容は以下のものです。Androidスマホの場合、マイク性能が端末によると思うので参考程度に。
AIを使った自動テキスト化
専用アプリで、音声を文字に自動変換します。 高性能な音声認識技術を使っているので、高い精度で文字にできます。手作業での面倒な文字入力を減らすことができます。
テキスト化の精度は音声の録音環境により変わります。
本体を話者からできるだけ近く(1メートル以内)に置き、はっきり話すことでテキスト化の精度が上がります。
音声文字変換&音検知通知と比較
Androidアプリの音声文字変換&音検知通知と比較してみました。音声認識精度は悪くはなく、短い音声をテキスト化する場合ならこれでも十分対応できそう。ただし、音声を保存・再生する機能はなく、ボイスレコーダーとしては使えない。メリットは、AutoMemo(オートメモ)よりも多くの言語に対応しているところ。
Edivoiceと比較
AndroidアプリのEdivoice(エディボイス)と比較してみました。文章作成用のため、短い文章を認識し出てきた候補を選択して入力していくアプリになる。そこそこ認識はしてくれるけれど、連続して話すと反映されないようです。比較対象としては違うかもしれないが、AutoMemo(オートメモ)の方が明らかに便利に使える。
聞き取り太郎と比較
Androidアプリの聞き取り太郎と比較してみました。レコーダー機能も搭載し、音声の再生とテキスト化ができ機能的には近いものがある。音声認識の精度は、一部抜けているけれど悪くなさそう。シェア機能はあるが、検索やメール転送などの機能はないため、AutoMemo(オートメモ)の方が便利。
文字起こし君フリーと比較
Androidアプリの文字起こし君フリーと比較してみました。シンプルな文字起こしアプリのようですが、今回のテストでは認識精度は高くないようでした。もしかしたらマイク性能が高いスマホだと違うのかも。
テキストに音声と比較
Androidアプリのテキストに音声と比較してみました。認識候補を表示してくれるシンプルな音声認識アプリ。これもうまく認識できなかったので、マイク性能の高いスマホだと違うかも。
Notta(ノッタ)と比較
Notta(ノッタ)と比較してみました。Android版では、スマホの性能によるのか認識精度が良くなかった。iOS版だと比較的正確に認識してくれました。AutoMemo(オートメモ)の性能と近いものがあり、スマホの性能が良ければ使えるかもしれません。テキスト化には時間が挿入されるため、使い方によってはメリット・デメリットに分かれそう。より高機能な有料プランもあり、音声ファイルのインポートに対応しているのは優れているところ。またWebでの表示も可能なため、メール転送機能はないようです。
Texter(テキスター)と比較
iOSアプリのTexter(テキスター)と比較してみました。一部認識できていないところもありますが、認識精度は悪くないようです。無料では文字起こしの制限時間が短いため、基本的には有料で使うアプリとなります。画像・音声・動画をインポートして文字起こしする優れた機能もあるようです。デメリットとしては、検索機能はあるがファイル内検索機能はないため目視で探す必要はある。また聴きたいところをタップして再生したり、メール転送機能はないため、使い方によってはAutoMemo(オートメモ)の方が便利。
Speechyと比較
iOSアプリのSpeechyと比較してみました。一部認識できていないところはあるが、認識精度は悪くはない。無料版では制限があり、買い切りの有料版で使うことになりそう。機能としては、音声ファイルのインポートがあり、検索やメール転送はない。簡単に音声メモをして、それをテキスト化しておくという使い方には良いかも。
音声をテキストに変換すると比較
iOSアプリの音声をテキストに変換すると比較してみました。一部違うところはあるけど認識精度は悪くない。ただし、このアプリはシンプルな文字起こしアプリで、録音機能はない。
ボイスメモと比較
iOSアプリのボイスメモと比較してみました。音声認識の精度は一番良さそうな感じ。共有などは有料の機能で、音声ファイルの必要ないところをトリミングする編集機能も便利に使えそうだ。すべての機能が使えるPRO版は買い切りで高くはない。
音声メモと比較
iOSアプリの音声メモと比較してみました。音声認識の精度は悪くないけれど、共有機能がないようです。このアプリは比較対象にはならないかも。
fromボイスと比較
iOSアプリのfromボイスと比較してみました。認識した音声を分けて認識してくれるようで、認識の精度は悪くはない。検索やメール転送機能はないため、AutoMemo(オートメモ)の方が便利に使える。
Googleドキュメントの文字起こしと比較
Googleドキュメントの文字起こし機能と比較してみました。文字起こし機能だけの比較となりますが、Googleドキュメントはかなり使えます。今のところAutoMemo(オートメモ)にはインポート機能がないため、これで代用できそうです。
AutoMemo(オートメモ)のメリット
いろいろなアプリと比較してみましたが、AutoMemo(オートメモ)は専用端末のためマイク性能や音声認識能力は高いようです。機能的にも音声ファイルの検索や、ファイル内検索もできるため、たくさんある音声から目当ての場所を探したいときには一番便利だと思う。それとメール転送を設定しておけば、その都度共有する必要もないため時間短縮にもなります。効率的な作業をしたい人には優れたツールとなるでしょう。
公式サイト → 文字になるボイスレコーダー「AutoMemo」
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